研究では、がんの病態をしっかりと研究し、その研究に基づいた独自性の高い腫瘍制御法(研究開発型医療)の開発を目指しています。
開発しようとする治療法が患者さんにどのような恩恵をもたらし、どのような不利益をもたらす可能性があるかを絶えず確認するようにしています。
研究を通して自分の専門知識に基づいて、がんおよびがん患者さんをしっかり見つめ理解する能力を養うこと、および、自らの研究の利点と同時に欠点を理解する能力を身につけることを基本にしています。
すなわち、がんをがん患者さんとして理解する感性を育てる事を大切にしています。
研究開発型医療の専門集団として質の高い、安全で優しい医療を実践します。 診療は、腫瘍制御学認定免疫療法専門医のいる関連施設で行います。
医療従事者としての自己の内部能力を高める場である。
病棟や一般社会での基本的ルールを守る。むしろ、よりよいルールを社会に発信する気概を持つ。大学院は、より多くの社会貢献を可能とするために、自分に適した将来像を再確認する絶好の場であり、医学における専門的自立を習得する場である。研究の内容・方法は基本的には自由であるが、常に患者の顔が見えるものであることが望ましい。研究は基本的には自己学習であり、自分で考え、自分で処理する。
固形癌(癌性胸腹膜炎を含む)の病態を免疫学を基盤として、臨床レベル・基礎レベルで理解し、現時点における多彩な治療法および個々の問題点を理解し、自己の研究成果を取り入れたより理想に近い全人的な医療(社会倫理や人間学とバランスのとれた医学の専門家としての技量)確立への社会的貢献を切望し実践する。腫瘍制御学領域における臨床・研究の指導者となる機会が与えられた事を忘れてはならない。
専門的な臨床腫瘍医(Clinical Oncologist)としての知識と技量を身につける。大学院生活における専門的自立を高めるために、よく学び(主張できるように)、よくディスカッション(客観的判断能力を養うために)する。ベッドサイドでのカルテの記載同様、毎日の実験結果はその日の内に必ず記載し、問題点を明らかにする。手術同様、一度研究を開始(開腹)したら、必ず結果をまとめ論文を作成し(閉腹)、他の人々の評価(術後フォロー)を受ける。
設備・消耗品は全て国のものであり、一時的に預かり使用が許可されているものであることを忘れない。したがって、実験器具、消耗品とうの購入希望は全て、教員のチェックをうける。
原則として、8時より実験を開始する。
次週の実験計画案を先ず独自で作成し、金曜日または土曜日にその案を基に各自の指導教員と討論し、その最終計画案を「週間予定」として提出し、教授と討論する。同時に、前週の実験結果のまとめを討論する。
免疫グループおよび腫瘍グループ各一回、ただし、全員参加のこと。
教員、大学院生の日程を参考として研究室長(大学院生)が日程を決める。一ヶ月間の実験結果について発展した点を中心に発表する。発表には、目的、方法、検討項目とその結果、次回のProgress Reportまでの予定と計画案を1ー3枚程度にまとめ、それを出席者全員に配布し10分程度で説明する。一ヶ月の実験の全ての生データを呈示できるようにして出席する。各発表に対し、10-20分程度の全員討論を行う。
その論文を選択した目的が明確でなくてはならない。原則として読む雑誌は事前にスタッフに相談。発表時は必ずその論文の重要な参考文献の内容も発表できるようにする。他の人の発表論文については、事前に目を通し、必ず質問事項を持って出席する。
以下の実験手技は腫瘍制御学において必ず習得すべき項目であり、自らの研究に直接関係しないものであっても、何らかの形で学習するように各自工夫する。これらの到達度は、自己評価と教員による第三者の評価とを総合して、原則的に4ヶ月毎に行う。
「研究ガイドライン」についてより詳しく知りたい方は「学府学生研究ガイドライン」(PDF)をご覧ください。